音が…しない…?!プリウスの静かすぎる走行音について

プリウスは、内燃機関とモーターを組み合わせたハイブリッドカーとして代表的な車です。しかしその走行音が静か過ぎるとして、かつて自動車業界では問題がありました。現代におけるその対策方法について見ていきます。

静か過ぎる走行音問題対策に注意喚起音の発生装置を導入した経緯

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プリウスは、従来の内燃機関に加えて、電気で動くモーターを組み合わせることで、高い省燃費効果を発揮しています。内燃機関とモーターの互いのいい部分を組み合わせ、弱点を克服しています。しかし思わぬ問題となったのが、走行音が静か過ぎるという点です。車の走行音は、騒音として社会問題になっていました。しかし皮肉なことに、静かなことがかえって問題になる場面もあります。静か過ぎる走行音は、歩行者への注意喚起という面でデメリットがあります。そこで自動車メーカーでは、擬似走行音を加えることでハイブリッドカーの欠点を克服する取り組みがあります。この問題を認識されて以来、各メーカーや車によって、対策が講じられています。プリウスではスピーカーを車の前面に配置し、擬似的なモーター音を発生させることで、歩行者の安全確保に対策が取られています。擬似モーター音は、従来のエンジン音の約70デシベルに対し、約55デシベル程度の音量を持ち、騒音にはならない範囲での音対策が取り入れられています。環境保護や省エネといった社会問題が取り上げられる中で、ハイブリッドカーのような省エネ効果がある車の登場は必要不可欠です。その上で、安全を確保する対策が着実に進んでいます。

プリウス走行時の注意喚起として最適な音の選択

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プリウスなどハイブリッドカーにおける走行音が静か過ぎる問題には、いくつかの課題があります。その課題を克服するため、研究が続けられています。一つは、擬似的な音で注意喚起を行う場合、どのような音が有効であるのかという問題です。不快に感じる音であれば、歩行者や住人にとっての公害になりかねません。開発において候補として上がったのが、擬似的に作られたエンジン音やモーター音に加えて、メロディやチャイムといった種類の音です。調査の結果として、擬似的なエンジンやモーターの音が、歩行者からの評価が高い傾向にあります。メロディやチャイムは、車以外の街の環境音からも耳にする機会が多い種類の音です。そのため、車の走行音と気づかないケースが多々あります。またプリウスといったハイブリッドカーの搭乗者としても、メロディやチャイムの音を走行中聞き続けるのは、不快感が強いという調査結果があります。歩行者や住人、さらに車の搭乗者からの評価を総合して、車のエンジン音やモーター音を走行時の注意換気の音素材に用いるのが、最も現実的な選択肢として捉えられています。

プリウスの擬似走行音の発生装置に求められる耐久性

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プリウスに擬似的な走行音を発生させる装置を搭載する場合、課題となったのが、擬似走行音を発生させるシステムの耐久性です。ハイブリッドカーに必要となる擬似走行音を発生させる装置は、車が走行する上での運動性能には直接関係がありません。しかしながら、安全上重要な装置として認識されています。問題であるのは、擬似走行音の発生装置が故障するケースです。車は過酷な環境で使用される状況が多くあり、エンジンを始めとして各機器に強い耐久性が求められます。擬似走行音の発生装置においても、車の使用における熱や振動、砂やホコリといった外的な故障の要因に、常に晒され続けます。プリウスが擬似走行音の発生装置を導入する際にも、この装置の耐久性が議論になりました。実際に車へ導入するまでに、苛酷な環境下で長時間使用しても、故障しないような十分な耐久性が確認され、取り入れられた経緯があります。プリウスのドライバーとしても、この擬似走行音の発生装置が走行時に機能しているかどうかについて、エンジンや足回りと共に整備の点検項目の一つとする必要があります。

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