万人受けするハイブリットカー・プリウスの歴史

ハイブリッドカーの代表的な車として存在感があるのが、プリウスです。この車がどのような歴史を辿ってきたかを振り返ると、ハイブリッドカーそのものの歴史も分かります。プリウスのこれまでの歴史について、これより見ていきます。

ハイブリッドカーの歴史を踏み出した初代プリウス

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自動車といえば、ガソリンやディーゼルによる単一の内燃機関が主流でした。しかし、燃費を向上させたり、二酸化炭素などの排出量を減らすには限界があり、従来の方法に変わる新しい手段を模索しなければなりません。そこで自動車メーカーであるトヨタは、ハイブリッドカーに目をつけました。長年培ってきた高度な自動車開発の技術を駆使し、これまでよりも燃費が優れていて、かつ環境にも優しい車の開発に着手します。1995年にはプロトタイプが発表され、世界に衝撃を与えます。さらにその二年後には実際に、世界初の量産型ハイブリッドカーである初代プリウスの販売を開始します。その実力は確かなものであり、従来のエンジンとは一線を画した燃費性能が注目を集めました。またエンジン性能による省エネ効果はもちろんのこと、空気抵抗を減らすための工夫が、車体の細部にまで取り入れられています。もちろん、快適な乗り物である自動車の品質も非常に高い点に注目です。洗練された車体のデザインや居心地の良い内装、さらに高品質のオーディオ機器を搭載し、新しい時代の車としてふさわしい品質を兼ね備えています。

世界のハイブリッドカーに成長した二代目プリウス

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初代プリウスに代わり新たに試乗に投入されたのが、二代目プリウスです。初代のプリウスは着実に販売台数を伸ばし、その実力は広く認知されていました。その初代プリウスを全面的にモデルチェンジし、ハイブリッドカーの新しい可能性を広げることに成功しています。特に二代目プリウスが特徴的であるのは、グローバルモデルとして開発された点です。日本市場での販売が中心だった初代プリウスに比較し、二代目は海外の市場を見据えて開発が行われた事情があります。その結果、日本だけでなく世界中の人々に、ハイブリッドカーとその量産自動車であるプリウスの存在が広く知られます。特に、情報発信力の強い海外のセレブリティたちがプリウスを高く評価した効果が大きく、世界で認知度を広げることになりました。初代から進化した二代目プリウスは、最新の技術をふんだんに取り入れている点は見逃せません。鍵を持ち歩くだけでドアの開閉ができるキーレスドアオープンや、駐車に便利なアシストシステムが導入されたのは画期的です。この二代目プリウスにより、ハイブリッドカーの地位はさらに確かなものになりました。

より高性能で快適な自動車を目指す三代目のプリウス

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プリウスが試乗に投入されて以来、ハイブリッドカーの代表的な車としてその地位を着実に固めてきました。しかしその地位に甘んじることなく、さらなる進化が三代目プリウスによりもたらされます。ハイブリッドカーのメリットである燃費について、三代目プリウスはより高い効果を上げています。自動車としての高い運動性能と共に燃費を両立させ、ハイブリッドカーとしての完成度を高めました。その開発の影には、抵抗を減らすためのフリクションロスの技術や廃棄熱の再利用といった新しい試みがあります。加えて、ハイブリッドカーのデメリットであるバッテリーの大きさや重さも、三代目プリウスでは小型軽量化を可能にしています。新たに進化したプリウスは、ユーザーにとっての快適な車としても、その実力を高めています。太陽電池を搭載して、太陽光による発電システムを取り入れたのは画期的です。また、リモートコントロールキーの性能も向上し、車外からエアコンを操作できる利便性も獲得しています。環境性能が高いハイブリッドカーとしての性能はもちろんのこと、自動車としてさらなる品質の改善が認められます。